星空と虹の橋の小説を掲載しています。
更新履歴
- こんな日は素直に休みましょう
2025/11/23 08:55:29 探偵事務所所長×部下シリーズ - 思いがけない小さな宝石たち
2025/11/18 14:42:15 探偵事務所所長×部下シリーズ - 【300字SS】拭えないまま
2025/10/04 22:41:49 ショートショート・その他 - 【300字SS】必然で唐突な運命
2025/07/05 22:00:07 ショートショート・その他 - 【300字SS】だから、独りを選ぶ
2025/06/07 22:41:10 ショートショート・その他
No.137
- この投稿と同じカテゴリに属する投稿:
思いついたシーンをつらつら書いてみました。
イメージ的にはサラリーマン同僚同士。のらりくらり型男子とツンツン気味男子。受け攻めはあまり考えずに書きました。
-------
まったく、まいったなぁ。
大体「なんでもないんですよー」「こっちは大丈夫です、それよりあなたですよ! なんか疲れてません?」的なことを言っておけばかわせるのになぁ。
「下手な誤魔化しなんてしないほうがいいよ」
「そっちのほうがしんどそうな顔してるくせに、よくそんなこと言えるね。呆れるよ」
ストレートすぎるくらいストレートに、実年齢より若く可愛い容姿の彼は言ってくる。
このすっぱり感はうちの弟を思い起こさせるが、むしろ鋭利さが増している。
綺麗なバラにはトゲがある的な? 綺麗より可愛いだけど。
変に詮索されるのは苦手なんだよね。自分は自分、他人は他人。たとえば俺が親身に話を聞いたところで、本当の意味で他人を理解できるわけじゃない。どうしたって主観が混じってしまうから、失礼だと思うんだ。
まあ、話すだけでも楽になるっていうのもあるけど、自分にはあんまり当てはまらないかな……。今までも自分で処理できてたし。
今回はちょっと、珍しく長引いてるってだけ。
「あんたは多分強い人間なんだろうけど、いつまでもそれを保ってられるわけじゃないでしょ」
「変な意地張ってないで、いい加減さっさと折れたら? 限界迎える前にさ」
それより、なんで君はこんなに構ってくるわけ? こっちの状態見抜けるわけ?
確かに普段からやり取りは多いほうだけど、大体ツンツンした態度だから、嫌われてるとばかり思ってた。俺はせいぜい「まあ面白いやつだな」ぐらいの意識だった。
彼のことがよくわからなくなってきたよ。
「そんなに必死になっちゃって、よっぽど心配なの? もしかして俺のこと好き?」
ドラマとかでよくある冗談を言えば、怒って解放してくれると思ったんだよね。
ほんと、もういい加減にしてほしかったし。
「……そうだとしたら、どうなの?」
まっすぐに俺を見つめて、ツンツンした物言いも影をひそめて。
予想外の反応に、もっとわからなくなった。まさかこっちが動揺するなんて思わなくて、うまい言葉が出てこない。
彼がさりげなく距離を詰めてきた。目線がほぼ同じ位置だ、なんて場違いな感想を抱いてしまう。
「ぼくがあんたを好きだって言ったら、あんたは素直になってくれるわけ?」
初めて間近で見た彼の瞳は、腹が立つほど綺麗だった。
真面目な言い方をしてるってことは、まさか、本当に? いやでも、全然そんな素振りなかった。わからない。
「それは、どうだろうね」
精一杯の返答をすると、まったく可愛くない不敵な笑みを彼は浮かべた。