主にTwitterのワンライ企画やお題で書いたショートショートをまとめています。 男女もの・BLもの・その他いろいろごちゃ混ぜです。
2021.01.01 ワンライ 編集
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No.23
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admin
お題SS:君の甘さは気持ち悪い
#男女もの「フリーワンライ企画」さんのお題に挑戦しました。
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私に特別な気持ちでも抱いてる?
からかってるだけ?
誰かと「私を騙せるのは誰か」みたいな賭けでもしてる?
特になにも考えてない?
思いつく限りの可能性を並べてみた。
でも、どれもピンとこない。敢えて選ぶなら二つ目か三つ目だろうか。
迷うのは、彼の真意が全く見えてこないから。
「人の顔、じっと見てどうしたの?」
目の前に想像してた男の顔が現れてびっくりしてしまった。
「そんなのけぞらなくてもいいじゃん? 面白いねぇ」
……そうだ。そういえば担任に「学級委員だからな!」と急にお願いされた書類整理の途中だった。
「……ねえ。今さらだけど、あなたは別にやらなくていいのよ?」
言外に手伝わなくてもいいと告げたつもりだったが、彼はやはり笑うだけ。
調子が狂う。私にどうしろというの。
あなたは一体、私になにを求めてるの。
「あれ、手止まってるよ?」
疲れたと勘違いでもしたのだろうか、胸の高さほどまで積まれた書類の山から、半分ほどを持っていく。
「……なぜ?」
気づくと、問いかけていた。
「あなたは、なぜ私にだけこんなに優しいの?」
そして、後悔した。
こんなタイミングで訊くつもりはなかった。もっと、雑談に近いノリで口にするつもりだった。
こんな、ふたりきりの教室でなんて……雰囲気が、悪すぎる。
「やっと訊いてくれた」
いちだんと柔らかさを増した視線に、心臓が急激に早鐘を打ち出す。
「というか、わざわざ訊いてくるなんて、本当にわかってなかったの?」
これ以上見ていられなくて、慌てて目線を落とす。どこか呆れたような笑い声が耳を打った。
「でも、そうだよね。わかってなかったから、態度が変わらなかったんだもんね」
こういうのは昔から苦手だった。恋自体したことがないから、どう振る舞えば正解なのかわからない。
急に怖くなってきて、反射的に席を立った。そのまま教室を飛び出そうとするが、腕を引っ張られて身体が動かなくなる。
「逃げるなんて卑怯だよ?」
振り向いた先には、わずかな悲しさを含めた笑顔が待っていた。
「せめて、好きか嫌いかなんとも思ってないか、答えだけでもくれないと」
わからない。真意を探ることで精一杯で、自分の気持ちに向き合ったことなんてなかった。
私はどうすればいいの。
調子を狂わされたこの状態から、どう抜け出せばいいの。
焦るだけの私の中に、答えは未だ見えてこなかった。畳む